いつもお世話になってる日本ワインアンバサダーのチイモ(@tiimovin)さんにご紹介いただいて、貴重なドメーヌオヤマダを11種+2種類飲めるワイン会に参加させていただきました!
ドメーヌオヤマダといえば、即完売する大人気の山梨のナチュールワイン。それを数ヴィンテージ比較しながら飲めるという夢のようなワイン会でした。ありがとうございます〜!感想や情報を詳しくご紹介していきますね!
ワインリスト
いただいたワインは以下の通りです。
ワイン11種類の他、ブドウについた自然酵母で作ったビールが2種類ありました!
銘柄 | ヴィンテージ | 品種 | 参考価格 |
---|---|---|---|
甲州微行 | 2022 | エール麦芽、サワー麦芽 デラウェア自然酵母 | ¥1,200 |
祝 スパークリング | 2019 | デラウェア70% 甲州、プチマンサン30% | ¥2,310 |
BOW! 白 | 2018 | デラウェア主体 プチマンサン、シュナンブラン7% | ¥1,760 |
BOW! 白 | 2020 | デラウェア主体、プチマンサン、 シュナンブラン、カベルネフラン少量 | ¥1,760 |
BOW! 白 | 2021 | デラウェア主体、プチマンサン、 ルーサンヌ、シュナンブラン少量 | ¥1,760 |
洗馬 白 | 2019 | SB、プチマンサン、シャルドネ、 アルバニーリョ、ロモランタン、その他 | ¥2,750 |
万力 ロゼ | 2019 | 甲州 2/3 プチマンサン、シュナンブラン1/3 | ¥2,310 |
甲州微行 NO BUBBLE | 2021 | オーツ麦芽 デラウェア自然酵母 | ¥2,000 |
BOW! 赤 | 2017 | カベルネフラン、MBA主体 ムールヴェードル、タナ少量 | ¥1,760 |
BOW! 赤 | 2020 | カベルネフラン、MBA主体 ムールヴェードル、プチヴェルド少量 | ¥1,760 |
日向 赤 | 2018 | シラー、ムールヴェードル、 タナ、その他少量 | ¥2,310 |
日向 赤 | 2019 | 甲州 2/3 プチマンサン、シュナンブラン1/3 | ¥2,310 |
洗馬 赤 | 2017 | カベルネフラン主体 | ¥2,750 |
大人気の日本のナチュラルワインがこの価格ってことにも驚きですね。
(※ BOW!は今 ¥1,980に変わっています)
では感想をご紹介していきますね。
甲州微行 2022
まずはウェルカムドリンクです!
「甲州微行」(こうしゅうびこう)という珍しいオヤマダさんのビールです。
ビールは伊豆の韮山(にらやま)の反射炉ビアで作られています。
反射炉(はんしゃろ)というのは鉄砲や大砲を作る工場のことで、今は世界文化遺産になっています。明治時代から続く反射炉の目の前の酒蔵さんが始めたビール工場が、こちらの反射炉ビアさん。
ビールの「甲州微行」という名前の由来は、反射炉を作った伊豆の代官の江川英龍さんが天保騒動を鎮めるためお忍びで山梨に来たことがあるそうで、それを「甲州微行」というんだそうですよ。(微行……身分の高い人が、姿や身分を隠して出歩くこと)。伊豆と山梨の友好の懸け橋という思いが込められているんだそうです。なんだかロマンチックですね♪
参考:https://kuraya-narusawa.co.jp/brewing/beer/甲州微行2022/
さてビールですがドメーヌオヤマダのブドウ(デラウェア)についた自然酵母を使って作っており、BOW!の白ワインをイメージしてるんですって。
お味は、アロマティックなホワイトエール、という感じでした!
後味にマスカットみたいな爽やかさとビールの苦味があって、初夏のウェルカムドリンクに最高でしたよー♪おいしかったー!
詳しくは公式HPもご覧ください。
・伊豆韮山のクラフトビール反射炉ビヤ – 限定ビール 甲州微行2022
https://kuraya-narusawa.co.jp/brewing/beer/甲州微行2022/
祝 スパークリング 2019
ワイン1杯目はスパークリングワイン「祝」(いわい)です!
品種はデラウェア70%甲州、プチマンサン30%です。
あらこれ美味しい!
黄色みが色濃いです。香りは青リンゴのようなフレッシュさから、シャンパンのマロンみたいなほどよい熟成感も感じられました。これはとってもおいしいやつだ!(笑)
味わいは香り通り!マロンのコクに酸味もとても豊かで余韻が長く、美味しかったー!
こんな美味しいスパークリングワインが¥2,310…人気の理由がわかる…
2019は酸と糖度のバランスがよい年だったそうですよ。さらに、2019年からデゴルジュマン後に1年瓶熟がプラスされるようになったんですって!もう1年置くなんてすごいコストなのでは……何でこんな安いんだろう。
・祝 2019(白泡)ワイン情報・ヴィンテージ情報
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2017/11/j1-2019-2.pdf
BOW! 白 2018
それでは白ワインはじまります!
BOW!はラベルに「Japanese Table Wine」と書いてありました。
気軽に飲んでもらいたい新酒のような位置付けなんですって。
とはいっても、チイモさんのお話だと、BOW!は数年寝かすのがおすすめらしいです。
今回2018、2020、2021と比較していきますよー!
色:黄緑がかった明るいイエローです。ほんのりと濁りがあり、微発泡もしているみたい。
香り:マスカット、メロンなど、香りはとてもアロマティック! 樽のニュアンスもありました。
味わい:優しい甘みのある果実味が口中に優しく広がります。ボリュームもあるのですが、とにかく優しいワイン。
暖かい甘さが優しく包んでくれる、優しいお母さんのようなワインでした。
テクニカルデータでは「甘さ控えめのネクター」とのこと。なるほど……。
2018は見事に完熟したデラウェアが収穫できた年だそうです。5年経った今、こんなに優しいワインになっているんですねー。
・BOW! 2018(白)ワイン・ヴィンテージ情報
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2017/11/j1-2019-2.pdf
・テクニカルデータ(P13)
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/01/J01-2023-02E.pdf
BOW! 白 2020
次は同じくBOW!の2020年です!
品種はデラウェア主体、プチマンサン、ムールヴェードルに加え2020ではカベルネフランが7%入っているそう。
色:とても鮮やかな山吹色、微発泡でやや濁りがあります。
香り:初めは爽やかな青リンゴでしたが、時間が経つとパインのような甘味のある香りに。
味わい:果実味がしっかり感じられますが、後味に苦みがのこりとてもドライな印象
色濃く、果実味もあってパワフルなんだけど、後味がクールでかっこいい印象のワインです。
2018が優しいお母さんなら、2020はバリバリ働くかっこいい女性という感じ
・BOW! 2020(白)ワイン・ヴィンテージ情報
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/01/J1-2021-2.pdf
・テクニカルデータ(P7)
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/01/J01-2023-02E.pdf
BOW! 白 2021
BOW!3本目は2021年!
品種は2020と同じくデラウェア主体、プチマンサン、ムールヴェードル、カベルネフランです。
2021からは新しい畑「的場」でとれたデラウェアを加えているそう。
色:めっちゃ泡立ちます!!明るいライトイエロー、くすみはありません。
香り:香りは爽やかなリンゴに、これまた爽やかなカモミールです。
味わい:優しい甘さにみずみずしく酸味もあり、とても美味しいー!
元気でチャーミングな、溌剌とした女性という感じ!
これ美味しかったー!私は若めのワインが好みなのかしら、と思ったらワイン情報に面白いことが書いてありました。
2021から新しい畑のデラウェアを使っており、今年はプチマンサンのニュアンスが感じられる仕上がりになったそうですよ。熟成だけでなく、ワイン自体もヴィンテージで全然違うみたいですね……。
参考情報の裏話が面白いのでぜひ読んでみてください!
・BOW! 2021(白)ワイン・ヴィンテージ情報
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2022/01/J01-2022-02.pdf
・テクニカルデータ(P4)
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/01/J01-2023-02E.pdf
洗馬 白 2019
白の最後はフラッグシップワインの「洗馬(せば)」!です。
長野県塩尻の「洗馬」地区の単一畑で、ソーヴィニョンブラン主体にシャルドネ、ピノグリのブレンドだそう。
色:輝きのあるイエローゴールド。注ぎたては少し泡立ちがありました。
香り:香りだちは控えめでシンプルな印象。あとからオレンジのような爽やかな甘い香りになりました!
味わい:アタックは爽やかですが、口に広がる香ばしさと旨みがすごく、アフターに苦味が残りました。
第一印象はクリーンでスマートでしたが、奥行きが深くこれからもどんどん変わっていきそう。
優しいワインで、ソーヴィニョンブランとはなかなか思えません。
甘味と苦味がお料理のヤングコーンの鶏肉巻きにすごくよく合いました!
2019年の塩尻は、少し雨が多かったそうですが白は酸が残りクリアなアロマになったそうですよ。
やはり果実味は後から出てくるとのことで、ゆっくり楽しみたいワインです!
・洗馬 2019(白)ワイン・ヴィンテージ情報
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2017/11/j1-2020-12.pdf
・テクニカルデータ(P8)
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/01/J01-2023-02E.pdf
甲州微行 NO BUBBLE 2021
赤ワインに行く前のお口直し?ということで、自然酵母ビールの2つ目です!
こちらはオーク樽熟成させ、ビールですがほとんど泡がなくワインに近づけたビールだそうです。
透き通った琥珀色がとても綺麗。確かに泡は全くありません。
まろやかな口当たりで、香ばしさと柔らかい果実味がありました。
ビール??とは全く思えず、不思議な琥珀色の魅惑的なお酒でした♪
・伊豆韮山のクラフトビール反射炉ビヤ – 限定ビール 甲州微行NO BUBBLE 2021
https://kuraya-narusawa.co.jp/brewing/beer/甲州微行no-bubble-2021/
万力ロゼ 2019
次はロゼワイン、「万力」(まんりき)です。
山梨市の万力地区の単一畑のキュヴェです。品種は甲州、プチマンサン、シュナンブラン。
色:濃いめの杏色、粘性は低めです。
香り:ベルガモット、干した杏の香りなどの優しい良い香りがします。
味わい:口当たりはとても柔らかく、綺麗な酸とほのかな収縮感が残ります。
綺麗な杏色!味わいは優しいオレンジワインのようです。「甲州のロゼワイン」ってことだそう。
ロゼワインが黒ブドウ、オレンジワインが白ブドウで作るものだとしたら、甲州って実はピンク色なのであいのこなのかもしれない。
・万力 2019(ロゼ)ワイン・ヴィンテージ情報
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2017/11/j1-2020-12.pdf
・テクニカルデータ(P8)
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/01/J01-2023-02E.pdf
BOW! 赤 2017
続いて赤ワインです。まずはBOW!赤 2017年!
カベルネフラン・MBAが主体、ムールヴェードル、タナが入っているそうです。
色:落ち着いたルビー色、ややくすみがあります。
香り:香り立ちは控えめ、カシス、チェリー、あといちごのヘタのような青みがありました。
味わい:微発泡しており、イチゴのような甘味、タンニンはさらっとしていますが飲みごたえがありました。時間をおくといわゆるマメのような香りが出てきました。
6年経っているのにイチゴの果実味もありながら、細かなタンニンの感じれる優しいワインでした♪
・BOW! 2017(赤)ワイン・ヴィンテージ情報
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2017/11/j1-2018-2.pdf
・テクニカルデータ(P16)
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/01/J01-2023-02E.pdf
BOW! 赤 2020
同じくBOW!の2020年。
カベルネフランとMBAが主体、ムールヴェードル、プチヴェルドが少々入っているそうです。
ピュアな果実味と奥行きが感じられ、とてもおいしかったです!
色:明るいルビー色、透き通っていてくすみはありません。
香り:ピュアなイチゴや、草の香り。
味わい:フレッシュな口当たりで、重たくはないのですが奥行きがありピノ・ノワールみたいでした。
2020年の山梨は後半雨が多く、品種ごとに熟度がバラバラになる難しい年だったそうです。でもBOW!の赤はゆっくり発酵でき、例年にないしなやかな味わいになったそうですよ。うん、おいしかったです!
・BOW! 2020(赤)ワイン・ヴィンテージ情報
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/01/J1-2021-2.pdf
・テクニカルデータ(P7)
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/01/J01-2023-02E.pdf
日向 赤 2018
日向(ひなた)とは、山梨市江曽原の日向地区の単一畑のキュヴェ。
品種はシラー、ムールヴェードル、タナ、その他少量が入っているそうです。
滑らかで細かなタンニンのあるビターなワインでした!
色:とても色濃いガーネット。粘性もあります。
香り:カシスのようなしっかりした果実味に、ミントのようなスッとするスパイスも。
味わい:口当たりはとても滑らか、細かいタンニンが豊かで、滑らかでビターなワインでした。
日向という畑は名前の通り日当たりがとてもよく、南仏系の品種を混植しているそうです。2018年からは古樽熟成1年に瓶熟1年を経てリリースしたとのこと。それから2年経った今飲んだわけですがとても滑らかに感じました。ビターさもしっかりあるのでまだまだいけそうな感じです。
・日向 2018(赤)ワイン・ヴィンテージ情報
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2017/11/j1-2020-12.pdf
・テクニカルデータ(P9)
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/01/J01-2023-02E.pdf
日向 赤 2019
そして2019との比較です!品種は2018と同じくシラー、ムールヴェードル、タナ、その他少量。2019の日向は豊作で、リリース時から親しみやすい果実味があったんだとか。
飲んでみたら2018とは全然違い、滑らかで軽やかなワインになっていました。
(この辺りから写真を撮り忘れています。。)
色:2018より明るく、オレンジがかっている。
香り:チェリーや草のような香り。
味わい:なめらかで2018より軽やか。酸味と細かなタンニンが残りました。
まるで印象が違っていて本当に驚きました。色合い明るく果実味が楽しめるのは若いからでしょうか。日向、おもしろいです……!
・日向 2019(赤)ワイン・ヴィンテージ情報
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2017/11/J01-2021-12.pdf
・テクニカルデータ(P5)
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/01/J01-2023-02E.pdf
洗馬 赤 2018
そして最後はフラッグシップワイン、洗馬(赤)の2018年です!
品種は、カベルネフランその他とのことですが、ガメイ、バルベラ、ムールヴェードル、サンジョベーゼ、いろいろ入っているそうです。
カシスのような果実味があり、タンニンの繊細なワインでした。アタックは強くなく、樽の他にドライフラワーや枯葉のようなニュアンスもあったり、とても複雑なワインで正直なところ掴みきれませんでした。またゆっくり飲んでみたいです……。
・洗馬 2018(赤)ワイン・ヴィンテージ情報
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2017/11/J01-2021-12.pdf
・テクニカルデータ(P9)
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/01/J01-2023-02E.pdf
会場:レストラン LUCCA(ルッカ)
ワイン会の会場となったのは、甲府市のイタリア料理・洋食店Lucca (ルッカ)さん。
甲府駅から歩いて20分ほどです。
Lucca ルッカ
https://lucca-kofu.blogspot.com/
貸切のワイン会はこんな感じでした!
キャロットラペの下にクリームチーズがあったり、ワインに合うひと工夫が嬉しいお料理ばかりでした!
おいしかった!
ワインによく合うお料理と、暖かいサービスをありがとうございました♪
普段夜は予約のみの営業だそうです。
まとめと感想
オヤマダさんのワインはどれも優しく、果実味、香り、奥行きなどさまざまな個性が繊細に表現されているなと感じました。
年によって違う品種が入っていたり、年々作り方を変えていたり、年や畑だけでは単純に比較できません。
ホームページにめっちゃ詳しい資料があって、それを読みながら飲むと、どういう背景でその作り方になり、その味わいが出たのかがわかる……ような気がしました。
ブドウや、天候、自然と向き合いながら、決してコントロールするのではなく、土地のやブドウの良さを出していこうとすると毎年違ってあたりまえで、みんなそれを楽しみにしているんだろうなと思いました。
なかなか買えないのが難しいけれど、山梨に住んでいたらまた来年も出会えるかな?
貴重な機会をありがとうございました!
チイモさんのブログでも詳しく解説されているので、ぜひ合わせてご覧ください。
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