赤ワイン用のブドウ品種人気ランキングベスト6!味わいと特徴は?

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キジトラ
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【初心者向けワイン基礎知識】コーナー!

ワインは、勉強よりも楽しむことを大事にしてほしいのですが、でもやっぱり「これを知っておくだけでもっとワインがよくわかる!」という知識・コツがあります。

この「初心者向けワイン基礎知識」編ではそんなポイントをわかりやすくお届けしていきますね。


・赤ワインのブドウ品種が覚えられる!
・赤ワインの品種の特徴・違いがわかる!
・赤ワインの味がわかるようになる!

今回は赤ワインの「ブドウ品種ごとの味わいの特徴」をご紹介します。
白ワインのブドウのことを知りたい方はこちらへどうぞ
 ↓ ↓ ↓




ワイン用ブドウの品種はものすごく多くて、2019年に発売された専門誌では1,368種が紹介されています。

ワイン用 葡萄品種大事典: 1,368品種の完全ガイド

もちろんそんなに覚える必要はないので安心してくださいね(笑)

この記事では、コンビニ・スーパーでよく売られている代表的な品種6つに絞りました。
人気ランキングにしてご紹介します!

赤ワイン用の人気ブドウ品種6種 ランキング一覧

  1. カベルネ・ソーヴィニヨン
  2. メルロー
  3. テンプラニーリョ
  4. シラー(シラーズ)
  5. グルナッシュ
  6. ピノ・ノワール
キジトラ
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お気に入りのブドウ品種はありましたか?

※ 人気とは・・・「ブドウの栽培面積の広さ」を基準にしています。

赤ワイン用のブドウ品種の特徴

赤ワイン用のブドウ品種は、すべて黒い皮をもったブドウ「黒ブドウ」から作られます。

黒ブドウを収穫して潰して果汁を絞るのですが、そのとき枝や果皮をそのまま漬け込んでおくんです。
すると、皮や種に含まれている色素やポリフェノールが果汁に染み出すので、赤ワインの色や渋みの元になっていくんですね。

ブドウ品種によって、粒が大きかったり皮が厚かったりいろいろです。
そのためできるワインもさまざまな風味に変わっていくんですね。

赤ワイン用のブドウ品種の香りの特徴

赤ワインはフルーツ本来の甘みや香り意外に、果皮や種由来の色素や植物っぽい香りがあるのが特徴です。

それだけでなく、アルコール発酵するときにフローラルな花や乳酸の香りができたりしますし、熟成で香りが変化・凝縮していくのでさらにさまざまな香りが出てきます。

以下にご紹介する香り、味の特徴を参考にするとわかりやすいですよ。

赤ワインのブドウ品種人気ランキング ベスト6

カベルネ・ソーヴィニヨン

一番人気はやっぱりこれ、「カベルネ・ソーヴィニヨン」 34,1万ha

世界一栽培面積が広く世界中で愛されている赤ワイン用ブドウです。
赤ワインといえばこれ!という代表的品種ですね。

特徴:
ブドウの果皮が厚く小粒なので、ポリフェノール、渋みなどの果皮や種由来の成分がとても豊か。
ボリュームと渋みがしっかり楽しめる赤ワインです。

カシス、ブルーベリー、チェリー、スミレ、クローブなどの甘苦いスパイス、杉の木の香り。
若々しいカベルネ・ソーヴィニヨンにはミントやピーマンの香りも出てきます。

主な産地:
ヨーロッパ:フランス、スペイン、ブルガリア等
ニューワールド:カリフォルニア、チリ、オーストラリア、中国等

カベルネ・ソーヴィニヨンのワイン例はこちら
https://1coin-wine.com/cepage/red/cabernet_sauvignon/

メルロー

2番人気は「メルロー」26,6万haです。

原産国のフランスでは、1位のカベルネ・ソーヴィニヨンよりメルローが一番栽培面積が広いくらい人気です。。

他のブドウとブレンドされることが多いですが、メルローだけのワインも高品質なものが多いんですよ(ペトリュスとか)

特徴:
実が大きく皮は薄め。その分渋みが柔らかなフルーティなワインが多いです。
比較的タフな品種なので、どこでも栽培しやすいのが人気です。

カベルネ・ソーヴィニヨンとよく似ていますが、より渋みはやわらか、なめらかで豊潤なワインになります。

チェリー、プラム、プルーンなど甘みの強い果実、コーヒーやカカオの香りも。
熟成してくると皮やキノコ、土の香りも出てきます。

主な産地:
ヨーロッパ:フランス、イタリア、スペインなど。
ニューワールド:カリフォルニア、チリ、中国、オーストラリアなど世界中

メルローのワイン例はこちら
https://1coin-wine.com/cepage/red/merlot/

テンプラニーリョ

3番人気は「テンプラニーリョ」23,1万ha
スペインを代表する黒ブドウ品種です。

第3位ですが、スペイン・ポルトガル以外ではほとんど見かけません。
しっかりしたコスパの高い赤ワインが飲みたい時におすすめの品種。

特徴:
粒は小さめで果皮が厚め。熟成が早いのが特徴です。

色が濃く酸もタンニンもアルコール分も豊かな、パワフルなワインが多いです。
ベリー、プラムなどの濃い果実味のほか、タバコやバニラ、ハーブなど個性的な香りが出るものも。

オーク樽を効かせて作るスタイルが多いので、しっかりした香ばしさ、甘さが楽しめます。

主な産地:
ヨーロッパ:スペイン、ポルトガル、メキシコ
ニューワールド:アルゼンチン、アメリカ、オーストラリア

シラー(シラーズ)

第4位はシラー(シラーズ)19万ha

オーストラリアでは「シラーズ」と呼ばれていますが、フランスっぽい作りを目指す人は「シラー」と書いたりもするんだとか。
軽やかなものからボリューミーなものまで味わいが幅広く、産地や生産者によって多様なワインが作られます。

特徴:

ブドウは小粒で色も濃が濃く、フルーティでスパイシーなワインができます。
洗練された印象のワインから、パワフルなものまでいろいろです。

ブラックベリーやプラムなどの赤黒い果実、鉄、血、ユーカリ、黒コショウなどさまざまな香りを持ちます。
色が濃く、滑らかなコクとしっかりした酸、タンニン分があります。温暖な地域のものはアルコールも高くなります。

フランスのものはエレガント、オーストラリアのものはパワフル、飲み比べてみると驚くかも^^

主な産地:ヨーロッパ:フランス・コートデュローヌ
ニューワールド:オーストラリア、アメリカ、アルゼンチンなど

シラー(シラーズ)のワイン例はこちら
https://1coin-wine.com/cepage/red/syrah/

グルナッシュ

第5位はグルナッシュ(ガルナッチャ)16.3万ha

グルナッシュはスペイン原産(スペインではガルナッチャと言います)で、南仏で多く栽培されています。
粒は中くらい、水分も多いので色は淡めですが果実味が凝縮したワインができます。
ブレンドに使われることが多いので単体でのワインは少ないです。

特徴:
いちごジャムなど甘い果実の凝縮した香りと、黒コショウ。良質なものはスパイスの香り。
酸味が穏やかで、凝縮感のあるしっかりしたワインか、またはこなれた優しいワインになります。

主な産地:
ヨーロッパ:スペイン、南フランス、イタリア
ニューワールド:アルゼンチン、カリフォルニア

グルナッシュ(ガルナッチャ)のワイン例はこちら
https://1coin-wine.com/cepage/red/grenache/

ピノ・ノワール

第6位はこちらピノ・ノワール 11.2ha

小粒で皮が薄く、収穫量も少ないデリケートなブドウ。
その香りとエレガントさに熱狂的ファンの多いブドウです。

フランス・ブルゴーニュ地方の高級ワインに使われることで有名ですが、ニュージーランドやカリフォルニアではボリューミーかつ繊細な、多様なピノ・ノワールのワインが作られています。

収穫量が少ないせいか、お値段はちょっと高めのものが多いですね。

特徴:
香りの広がりがとても豊か、バラ、フランボワーズ、チェリー、紅茶、スパイスなどさまざま。
果実味、酸味が豊か、またはやわらかで渋みはほとんど感じられません。
エレガントで繊細な赤ワインです。

主な産地:ヨーロッパ:フランス、ドイツ、オーストリア
ニューワールド:アメリカ、ニュージーランド、チリなど

ピノ・ノワールのワイン例はこちら
https://1coin-wine.com/cepage/red/pinot-noir/

好みのブドウ品種の特徴がわからない方へ

キジトラ
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いきなり言われてもわからんよ、とお困りのあなたへ

ワイン用ブドウ品種の名前と特徴を覚えるコツ

耳慣れない単語を暗記しようとすると嫌になってしまうので、まずは品種は覚えなくていいので、ワインの価格帯と生産国で気軽に選んでみてください。

そして飲んでみて「美味しいな、また飲みたいな」と思えるワインが見つかったら、その時初めてそのワインのブドウ品種をチェックしてみてください。

好きなものを味わいながらの方が、圧倒的に記憶に残りやすいですよ。
楽しみながら知識を増やしていってくださいね。

ワインの味わいの特徴・違いがよくわかるようになるコツ

ワインのテイスティング用語ってわけがわからないですよね。

「草原を走り回る、濡れた犬の香りが・・・」とか言われると、意味不明すぎて笑ってしまうかも(笑)
カシスとか、クローブとかも「そんな匂い知らない」と思うかもしれません。

テイスティング用語は、私たち日本人には馴染みがないものが多いんですよね。
そんなものを無理に覚える必要はないですよ。

この記事では、それぞれのブドウを表現する代表的な言葉をまとめています。
飲むときに先に読んでから「カシスの香りがするの?木の香りがする?」と、探しながら飲んでみてください。

「そういうものだ」と思って飲んでみると、本当にその味がする・・・かも?
ピンポイントに意識できるので、味が本当にわかりやすくなるので面白いですよ!

要は慣れです。味がわからないと心配することはありません。
人間の味覚能力に個人差はそこまでないからです。

「俺は舌バカだから料理用ワインで十分。」と言っていたうちの主人でも、私と一緒にワインを飲むうちに「このワインはヨーグルトみたいな香りがするね」言うようになってきたくらいですから(笑)

※ヨーグルト・・・発酵に由来する乳酸の香りのこと

キジトラ
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いろいろな味との出会いを楽しんでね!

参考資料

OIV(フランスのぶどう・ワイン研究機関)の資料「Distribution of the world’s grapevine varieties」
http://www.oiv.int/public/medias/5888/en-distribution-of-the-worlds-grapevine-varieties.pdf

10種のぶどうでわかるワイン 日本経済新聞出版 石田 博 (著)

ワインテイスティングバイブル ナツメ社 谷 宣英 (著)

ワインブドウ品種基本ブック 美術出版社 ワイナート編集部