初心者でもワインの香りがわかる!書籍【ワインの香り】 レビュー アロマカードが楽しい!

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ワインはブドウで作られてるのに、どうしてイチゴとか他のフルーツの香りがするの?

キジトラ
キジトラ

発酵や熟成でたくさんの香り成分ができるから、その組み合わせでいろんな香りがするんだって

ワインに含まれる香り成分は、”数百種類”もあると言われています。

複数の香り成分を一緒に嗅ぐと、イチゴ「みたいな香り」とかレモン「みたいな香り」 に感じられるようになります。その組み合わせのパターンがいくつあることやら??それでいろんな香りがするわけです。

でも、初心者の方は「ワインの味が香りはわからない」と言う方が多いですよね。
こんなにいろんな香りがあるはずなのに、どうしてでしょうか?

大丈夫、練習すれば誰でもわかるようなります!
この記事ではその方法をご紹介しますね。

初心者にワインの香りがわからない理由

レモンはまだわかるけど、ハーブやスパイスの香りってわからないわ。
分かるのはソムリエの才能がある人だけでしょ?

キジトラ
キジトラ

ううん、そんなことないよ。
練習すればある程度は誰でもわかるよ

私もソムリエの資格を取ったけど、特別嗅覚が優れているわけじゃないですよ。
ふつーの人間です。

初心者さんがワインの香りがわからないと言うのは、鼻が悪いんじゃなくてただ練習をしたことがないだけです。
意識的に飲む練習をしていないと、気づかなくて当たり前です。

練習すれば誰でもわかるようになります

ただ、その練習をするのが難しいんですよね。

ワインスクールでも行かないとワインの香りや味の勉強なんてできなかったのですが、この「ワインの香り」という本がなら、自宅でワインの香りの勉強ができますよ!

とても面白かったので、ぜひ手に取ってみてください!

書籍【ワインの香り】の内容

「ワインの香り」はこんな本です。

書籍「日本のワインアロマホイール&ワインカードでわかる ワインの香り」は、98ページ、B5版のフルカラーの綺麗な本です。

写真やイラストが多いだけでなく、文章のレイアウトやあしらいも綺麗でセンスがいいんですよねー。カワイイ。内容がすっと頭に入ってきます。

フルカラーで見やすい!

1センチほどの薄い本で¥4,000です。
はじめはちょっと高いかなと感じましたが、読んでみてその理由がわかりました。

付録1:日本のワインアロマホイール

開くと「ワインアロマホイール」というポスターのようなものが綴じ込まれています。
これは【ワインのアロマを表現する言葉を環状に並べたもの】です。

付録:日本のワインアロマホイール

120種類のワインの香りを表現する言葉がまとめられています。
これがまた、良くできているんですよー。

アロマホイールで香りを表現する言葉がわかる

大カテゴリ → 中カテゴリ → 小カテゴリ、とワインの香りを表現する用語を選んでいく仕組み。
このホイールがあれば、ボキャブラリーがなくても選べばいいので簡単ですね!

例:
大カテゴリー「果実」・・・柑橘類、甘い果実、トロピカルフルーツ、ベリー、ドライフルーツから選ぶ
→中カテゴリー「甘い果実」・・・リンゴ、カリン、洋梨、 アンズ、モモ、メロンマスカットから選ぶ

と言う感じです。

また、この120の用語は偉い人がなんとなく選んだんじゃなく(笑)実際に日本の醸造家が使っているワインの香り用語を厳選したものです。

それを調べる労力がすごくて・・・日本のワインのテイスティング本から香りの用語をピックアップし(545種)、農林水産省の青果・花の市場品目、環境庁の樹木データから71種プラスし(545+71=616)、プロジェクトメンバーがワインの表現に相応しいものを193種まで絞り込み、さらに日本ワインの醸造家55人に、「どの香り用語を使うか?」アンケートをとって120種まで絞り込んだものだそうです。
そこまでするか!?

著者の鹿取みゆきさんのツイートによると、何年もかけてディスカッションしたそうです。
これはコストかかりますね・・・!

日本の、日本人による、日本のためのアロマホイール

また、このホイールの特徴は「日本の香り」にこだわったところです。

外国で作られたアロマホイールは、日本人には馴染みのない表現が多いという欠点がありました。
その香りを知らなかったり、直感的にわかりにくいのです。

そこで「日本で実物の香りが嗅げるもの」「日本人にとって身近な言葉」を厳選して、誰もが使いやすい形に作られたのがこの日本のアロマホイールです。

日本人が作った、日本の香りの言葉で、日本のワインを表現できるなんて素敵ですね♪

私もいつも同じような用語を使ってしまうので、日本のワイン醸造家さんが使う用語を参考にして表現の幅を広げていきたいと思います。

付録2:12枚のアロマカード

「日本のワインアロマホイール&ワインカードでわかる ワインの香り」にはAからLまでのアルファベットが記された「アロマカード」が12枚ついています。

アロマカード12枚

香りって、いくら説明されてもでは一度嗅いでみないとわからないですよね。
ワイン用アロマの教材はなかなか気軽には買えないお値段です。



そう思うと、このアロマカードは実際に香りを体験できる手頃な価格の貴重な教材だともいえますね。

12種類の香りはこんな感じでした。

物質名香り(キジトラの感想)
A シトロネロールレモン、バラ
B リナロールAより薄いレモン、白い花
C 3-メルカトヘキサノールBよりさらに薄い爽やかなレモン
D エチルヘキサノエイト甘い、白い花の蜜
E エチルシンナメイト青い花、ベリー、化学物質っぽい
F フラオネールあまり香らない、青みのある甘さ
G β-イオノンあまり香らない、石鹸、植物っぽい甘さ
H β-ダマセノン強い青みの香り、薬草っぽい、やや甘い
I 2-イソブチル-3-メトキシビラジン強い癖のある草の香り、薬、ピート香
J オイゲノールIにそっくり。Jの方がよりケミカルで甘さがない。
K グアイアコールJに似ているが、穏やか。タンニンを思わせる木の香り
L オークラトン苦味のある甘い香り

Cの「3-メルカトヘキサノール」っていうのは、メルシャンが甲州で見つけた「きいろ香」のことですね!

カードの香りをそのまま嗅ぐと、化学物質〜という感じの無機質なそのままの香りがします。
でも、2枚合わせると香りが変わりました。

Dの白い花の蜜のような香りと、Fの控えめな青味のある甘い香りを一緒に嗅いでみると、パインのような香りに感じられるんです。

さまざまな香り物質の組み合わせで、香りが生まれているのだということが体感できました!
面白い〜!

キジトラ
キジトラ

色々混ざって、この本からラズベリーのような香りがします(笑)

付録3:アロマホイール付きテイスティングシート

さらに、アロマホイールを活用しやすいように、「アロマホイール付きテイスティングシート」もついています。
香りだけでなく、見た目や味わいの表現もガイドしてくれるので、これで練習すればテイスティングの基本が身につきます!

キジトラ
キジトラ

私が行ってたワインスクールの教材よりわかりやすかった!(笑)

ソムリエ試験のテイスティングの勉強に使っている人もいるんだとか。

Twitterのクチコミも紹介しますね!

書籍【ワインの香り】の口コミ

香りを学びたい人にはすごく良い入門書

理論的に学習ができる最高の教材だった

科学はあまり得意じゃないんですが、そんな私でもわかるくらい読みやすく書かれた良い本でしたよ!

書籍【ワインの香り】まとめ

・ワインの香りの仕組みをわかりやすく解説
日本ならではの香りの表現が研究されている
・付録が充実、カードとホイールで体感できる

補足情報

コラム:「ワインの香り」を表現しよう

出版元の虹有社から8回にわたるコラムが掲載がされています。
興味深い制作裏話が読めますよ!是非合わせてご覧ください。

https://www.kohyusha.co.jp/nanairo/title/aromaofwine/01hajimeni.html

一番売れているワイン本は?

もっと気軽な本が良い方には、一番人気の「図解 ワイン一年生」がおすすめです。
漫画仕立てでとてもわかりやすいので、ワイン本のベストセラー!No.1を誇る人気ワイン本です。

「図解ワイン一年生」のレビュー記事はこちら。

香りの勉強におすすめのワイン本

より深い知識をつけたい方は、名ソムリエが語ってくれる以下の二冊がおすすめです。

10種のぶどうでわかるワイン

第7回全日本最優秀ソムリエコンクールで優勝された石田博さんの本です。
代表的な10種のブドウ品種について、特徴や楽しみ方を教えてくれます。
随所にあるワインコラムもとても面白いですよ。ワインに真摯に向き合う姿が伝わってきます。

ワインテイスティングバイブル

第13回世界最優秀ソムリエコンクール日本代表の谷宣英さんの本です。
まさにバイブル、さまざまな品種の特徴と代表的なワインがフルカラーで詳しくまとめられています。
ソムリエ必携の一冊です。本格的に勉強したい方はぜひ。

キジトラ
キジトラ

面白いワイン本、たくさんありますね♪